コケやシダの仲間は、水中や湿潤な環境で独特の質感を演出する、アクアリウムにおける陰性植物の代表格です。世界中の森林や渓流域に広く分布しており、花を咲かせず胞子によって増殖する原始的な生態を持っています。深く落ち着いた緑色や、繊細な葉の重なりは、水景にわびさびや自然界の長い歳月を感じさせる深い趣を与えてくれます。他の多くの水草に比べて強い光を必要とせず、影になる場所でも育成が可能なため、流木や石の陰を彩るレイアウトの引き立て役として欠かせない存在です。
具体的な種類としては、ウィローモスや南米ウィローモスなどの苔類、ミクロソリウムやボルビティスといったシダの仲間が挙げられます。これらの多くは流木や石に活着する性質を持っており、配置の自由度が非常に高いのが特徴です。管理の際は、水温の急激な上昇や水質の悪化、そして葉へのコケの付着に注意が必要です。個体を選ぶ際は、葉の色が濃く瑞々しいもの、コケや貝などの混入がない清潔なものを選びましょう。古くなった葉をこまめにカットし、適度な水流を当てることで、常に美しく健康な群生を維持することができます。
