熱帯魚におけるコイの仲間は、主に東南アジア、インド、アフリカ大陸などの広範囲に分布するコイ目(Cypriniformes)のグループを指します。アクアリウムでは、宝石のように輝くラスボラや、活発に泳ぎ回るダニオ、個性的な色彩を持つバルブなどが代表的です。カラシンとは対照的に「脂鰭(あぶらびれ)」を持たないことが構造上の大きな特徴であり、口元に触鬚(ひげ)を持つ種が多いことも魅力の一つです。
このグループは極めて丈夫で環境適応能力が高い種が多く、初心者からベテランまで幅広い愛好家に親しまれています。小型種による鮮やかな群泳はもちろん、古くから愛されるスマトラや、水草水槽に映えるアカヒレなど、その楽しみ方は多岐にわたります。本図鑑では、それぞれの種が本来生息するアジアの清流や湿地帯の環境を紐解きながら、健やかに飼育するための水質管理や、他種との相性(混泳)について詳しく紹介しています。
