
ねえアイ、この前のおもちゃの話、続きを聞きたい!

エーハイムが昔作っていたものね。どんなおもちゃだったか、気になるでしょう?

うん! 魚のおもちゃだったのかな。

それが、バスの模型なのよ。昔の写真を探してみましょうか。
こんにちは。アクアグッズナビゲーターのアイです。前回はエーハイムの外部フィルターを見比べました。その最後に出てきた「おもちゃの会社だった」というお話。今日は、コタロウと少し時計を巻き戻してみます。
模型のバスと、水槽のフィルター。二つをつないだのは、模型の街に置く小さな噴水でした。
この記事にはAmazonアソシエイトの商品リンクが含まれます。資料・商品情報の確認日:2026年10月5日。
最初の展示は、魚ではなくバス
1949年から、模型の時代へエーハイムの創業は1949年。ギュンター・エーハイムがドイツのエスリンゲンで始めたのは、技術を使ったおもちゃの修理・製造でした。75周年の公式記事によると、最初の仕事場は義父の家のベランダ。そこで鉄道模型を修理したり、改造したりしていたそうです。

写真のバスには、屋根から細い棒が伸びています。これはトロリーバス。上に張った電線から電気を受け取って走るバスを、模型にしたものです。模型メーカーBRAWAの公式沿革にも、ギュンター・エーハイムとの協力で、架線一式を備えたトロリーバスが生まれたことが記されています。

これ、飾っておくだけじゃなくて走るの?

ええ。上の電線から電気をもらって走る仕組みなの。小さな街にこんなバスが走っていたら、ずっと見ていたくなるわね。

ボクも動かしてみたい! でも、ここからどうやって魚の道具になるんだろう?
コタロウの疑問を解くには、バスからいったん目を離して、模型の街の噴水を見る必要があります。
創業時の仕事場:EHEIM「75 Jahre EHEIM」/模型の仕組み:BRAWA公式沿革。写真は模型史の資料として紹介しています。
小さな噴水で、本当に水を噴き上げたかった
1962年 → 1963年海外公式の沿革では、1962年に開発した磁気結合式の遠心ポンプは、もともと模型の噴水を本物らしく動かすためのものだったと説明されています。小さな街の中でも、水を実際に汲み上げて噴き上げる。そのための小型ポンプでした。

模型なのに、本当に水が出るんだ!

そうなの。その水を動かすポンプに、汚れをこす容器を組み合わせたのよ。

あっ、それなら、水をきれいにして戻せるね。

ええ。その組み合わせから水槽用のフィルターが生まれて、1963年に量産が始まったの。

写真には、緑色の円筒と、その上に載ったポンプが見えます。前回見たクラシックシリーズの丸い姿を思い出した方もいるかもしれません。噴水へ水を送る仕組みが、水槽の水を循環させる仕組みになった。「おもちゃ発祥」は、単に昔は別の商品を売っていたというだけの話ではなかったのですね。
ポンプ開発と量産開始:EHEIM公式沿革・1960年代。当時の姿を示す写真であり、現行製品の仕様を示すものではありません。
フィルターの会社から、水槽の暮らしを支える会社へ
その後、エーハイムは1970年に模型部門を手放し、水槽用フィルターに力を注ぐようになります。さらに1993年には水槽メーカーのミューラー&プレガー、2002年にはヒーターで知られるイェーガーを買収。水をこすだけでなく、水槽そのものや温度管理にも扱う範囲が広がりました。国内公式の会社案内から、その歩みをたどれます。

水槽もヒーターもあるんだ。ボク、あの丸いフィルターばっかり見てたよ。

外部フィルターがよく知られているものね。でも、ほかの道具も見てみると面白いわよ。

見たい! ボクの水槽で使えそうなものもあるかな?

今の道具も見に行きましょう。まず、この小さな機械からね。
水面をすくう、小さな機械


上のところが開いてるね。ここから水を吸うの?

そうよ。水面に浮いた細かいゴミや油膜を、水と一緒に取り込むの。

底の方じゃなくて、水面のお掃除係なんだね。
スキマー350は、ポンプを内蔵した油膜取り。外部フィルターのホースにつながなくても使えます。吸水部分が水面に合わせて最大3cm上下するので、蒸発で水位が少し下がったときにも追従する仕組みです。
候補にする理由は、水面の膜や小さな浮遊ゴミが気になるときに、そこを狙って取り込めること。前回の外部フィルターを小さくしたものというより、水面に仕事を絞った補助道具です。淡水・海水両用で、国内公式の適合目安は350L以下。流量も調節できます。
水面がきれいに見えても、水槽全体のろ過や水換えが不要になるわけではありません。取り込んだゴミがたまるスポンジは手入れが必要です。小さな生体のいる水槽では吸い込みにも注意し、設置位置や流量を確認して使います。
水を捨てずに、底砂の汚れを集める


今度は長いのが出てきた! これもお掃除するもの?

ええ。底砂の汚れを吸い上げる、電池式の掃除機よ。

吸った水はどこに行くの? バケツはないの?

中のネットで汚れをこして、水は水槽に戻すの。水を抜かずに、底砂の汚れを取りたいときに使うのよ。

へえ、水面の次は底のお掃除なんだね。
電動掃除機〈スラッジエクストラクター〉は、単3形乾電池4本で動きます。排水しながら掃除するホースとは違い、吸った水からネットで汚れをこし取り、水槽へ戻す構造です。
水換えの日とは別に、砂利にたまった汚れを掃除したい。そんな場面に使い道があります。ただし必要なのは、水槽の高さではなく底砂から水面まで25cm以上の水深。細かな砂や砕けやすい底床はネットを通り抜けて濁る場合があるため、底床との相性も選びます。
水に溶けた汚れまで水ごと外へ出す方法とは役割が違います。水換えをなくす道具ではなく、砂利の掃除を補う道具として考えると分かりやすいですね。
機械の隣に、道具の「ちょい置き場」も


あ、この箱にはハサミが掛けてある。これもエーハイムなの?

そうなの。掃除や水草の手入れをしている間、濡れた道具を置いておける箱よ。

ボク、濡れたまま置いて、机をびしょびしょにしちゃうんだ。

水槽のそばにこういう置き場があると助かるわね。切った水草を集めておくこともできるのよ。
マルチボックスは、水槽の縁やキャビネットの扉に掛ける多目的ケース。モーターも電子制御もありませんが、濡れた器具を持ったまま置き場所を探す手間を減らせる道具です。ピンセットなどを掛ける穴も6つあり、水草のトリミングのように道具を持ち替える作業で役立ちます。
掛けられる厚さの目安は約4~20mmで、枠付き水槽では使えない場合があります。本体は幅310×奥行187×高さ101mmなので、取り付ける側の空間も必要です。外側で道具入れとして使う場合は耐荷重約1kgが目安。写真のハサミやピンセットは付属しません。
水槽の内側に掛けて、生体の一時的な隔離ケースにも使えます。水を入れる場合は内側へ掛け、ケース内と水槽の水位を合わせ、水位線を超えないようにするのが公式の案内です。外側に掛けたまま満水にする使い方とは区別してください。
バスの写真から、いつもの水槽へ
今日見た道具は、水面を掃除するもの、底砂の汚れを集めるもの、作業中の置き場になるもの。同じエーハイムでも、選ぶ理由はそれぞれ違いました。外部フィルターを買う予定がなくても、自分が困っている作業から出会えるものがあるのですね。

最初はバスを見てたのに、最後はボクの濡れたハサミの話になっちゃった。

ふふ。昔の道具から今の道具まで、ずいぶん歩いたわね。

ボク、あの噴水を動かしてみたいな。小さな街に本物の水が流れるんでしょ?

想像するだけでも楽しいわね。その水を動かす仕組みが、魚たちの水槽にもつながっていたのよ。

今度エーハイムの名前を見たら、バスと噴水も思い出しそう!
歴史を知ったあとでは、緑色の円筒も少し違って見えるかもしれません。クラシックから電子制御モデルまで、外部フィルターを見比べた前回の記事はこちらです。
この探訪で読んだ資料
- EHEIM「75 Jahre EHEIM」:創業時の仕事場、模型から観賞魚用品への発展。
- BRAWA公式沿革:トロリーバスの写真と架線式模型の記録。
- EHEIM海外公式沿革:1962年の噴水用ポンプ、1963年の量産、初期フィルターの写真。
- エーハイム国内公式・会社案内:模型部門からの転換、水槽・ヒーターメーカーの買収。
- スキマー350/電動掃除機/マルチボックス:国内仕様と使用条件。
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