人工海水とは、塩化ナトリウムをはじめ、マグネシウムやカルシウムなど天然海水に含まれる多様な微量元素を科学的な比率で調合した粉末状の製品であり、海水魚やサンゴの飼育において安定した水質環境を再現するために不可欠な基礎資材です。採取場所によって成分や汚染のリスクが変動する天然海水に対し、常に一定の組成を保ちながら病原菌や寄生虫の混入を防げる点は、閉鎖環境である水槽飼育において非常に大きなメリットとなります。使用の際は、塩素を除去した水道水に完全に溶解させ、屈折比重計などを用いて生体に適した比重に微調整した上で、水温を合わせてから導入することが、デリケートな海洋生物の健康を長期的に維持するための重要なポイントとなります。
