プロトプテルス・ドロイとは、コンゴ川流域を中心に生息するアフリカ肺魚の一種であり、他の近縁種と比較して際立って細長い円筒形の体躯と、鞭のように長く伸びる胸鰭・腹鰭を持つ独特なシルエットが特徴の古代魚です。乾季に水が干上がると泥の中で粘液の繭を作り、代謝を極限まで抑えて数年間にわたる夏眠を行う驚異的な生存戦略を備えており、デボン紀から続く進化の系譜を今に伝える生きた化石として学術的にも極めて高い価値を有しています。飼育下においては最大で1メートル近くまで成長する可能性があるため、十分な奥行きのある水槽と適切な水質管理が長期飼育の鍵となりますが、水面に口を出して音を立てながら空気呼吸を行うユーモラスな行動や、個体ごとに異なる落ち着いた褐色の色彩変化を観察することは、悠久の歴史を共にするアクアリウムの究極の醍醐味と言えるでしょう。
