アフリカ産肺魚

アフリカ産肺魚とは、アフリカ大陸の河川や湿地に広く分布するプロトプテルス属の総称であり、数億年前からその姿を殆ど変えることなく現代まで生き延びてきた「生きた化石」を代表する古代魚です。通常の魚類とは異なり、高度に発達した肺を用いて空気呼吸を行う能力を備えているため、溶存酸素の少ない過酷な水域でも生存が可能であり、乾季に水が消失した際には泥の中で粘液の繭を作り、代謝を極限まで抑制して数年間も眠り続ける「夏眠」という驚異的な習性を有しています。アネクテンスやエチオピクス、ドロイといった個性豊かな種が存在し、それぞれ異なる体形や模様を持ちながらも、四肢を思わせる細長い鰭を動かして水底を這うように移動する姿は、脊椎動物が陸上へと進出した進化の過程を今に伝える貴重な記録となっています。飼育下では非常に長寿で人にも慣れやすく、悠久の時を刻んできた生命の神秘を間近で観察できることは、アクアリウムにおけるこの上ない魅力と言えるでしょう。

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