アトランティックターポンとは、学名Megalops atlanticusとして知られるイセゴイ科の大型魚で、大西洋の熱帯から亜熱帯域を中心に沿岸、河口、潟湖、河川など幅広い水域を利用する広塩性魚です。大きな銀白色の鱗と上向きの口を持つ力強い体形が特徴で、鰾を利用して水面から空気を取り込み酸素を得ることができるため、溶存酸素量の低い環境にも適応しています。成長すると非常に大型になる一方、幼魚は河口やマングローブ周辺、低酸素になりやすい湿地性水域などを成育場所として利用し、成長に伴ってより広い水域へ移動します。アトランティックターポンは淡水でも見られる魚ですが本質的には海と河川を行き来する生活史を持つため、単純な淡水魚としてではなく、塩分環境を柔軟に利用する大型回遊魚として理解することが重要です。

