貝殻繁殖とは、魚が巻貝の空いた殻を住処や産卵場所として利用する繁殖様式で、タンガニーカ湖に生息するネオランプロローグス属などの小型シクリッドで特によく知られています。繁殖期にはメスが貝殻の内部に入り込んで産卵し、オスがその周囲で受精や縄張りの防衛を行うほか、孵化した稚魚もしばらく殻の周辺を隠れ家として利用するため、貝殻そのものが繁殖と育成を支える重要な生活空間となっています。飼育下でこの行動を観察する際は、個体数に対して十分な数の貝殻を砂底に配置し、それぞれが縄張りを確保できる間隔と安定した水質を整えることで、本来の繁殖行動や親子の興味深い生活を引き出しやすくなります。

