完全水生とは、その一生を通じて生活史のすべてを水中で完結させる動植物の生態様式を指し、アクアリウムにおいては水面から出ると維持が困難な真の水生植物や生体を分類する上で極めて重要な概念です。多くの水草が環境に応じて水上葉を展開し陸上でも生存できるのに対し、本様式を持つ種類は水中でしか展開できない繊細な葉や呼吸システムに特化しており、その分、水中での透明感や揺らめく姿は格別な美しさを備えています。育成にあたっては、短時間の乾燥が致命傷となるため常に適切な水位を維持し、水中の溶存酸素や二酸化炭素のバランスを整えることが、彼らの高度に特殊化した生理機能を損なわずに健やかな成長を維持するための重要な鍵となります。
