ビクトリア湖とは、東アフリカのウガンダ、ケニア、タンザニアにまたがる巨大な淡水湖であり、面積ではアフリカ最大を誇るとともに、多様な生物を育んできた重要な生態系です。とりわけシクリッド類は著しい適応放散によって数多くの固有種へ分化し、それぞれが異なる食性や生息環境に適応してきたことから、進化研究の舞台としても世界的に知られています。一方で、ナイルパーチなどの外来種の導入や水質悪化、生息環境の変化によって多くの固有シクリッドが大きな影響を受けており、ビクトリア湖の生物多様性を理解することは、現地の自然環境だけでなく希少なアフリカンシクリッドを飼育下で守る意義を考えるうえでも重要なポイントとなります。

