淡水フグは、主に熱帯地域の河川や湖沼に生息するフグの仲間の総称です。フグといえば海水のイメージが強いですが、一生を純淡水で過ごす種も多く存在します。丸みを帯びた愛嬌のある体型、キョロキョロと動く大きな瞳、そして胸鰭を細かく動かしてヘリコプターのように泳ぐ独特の仕草は、他の魚にはない大きな魅力です。危険を察知した際に体を膨らませる防御行動や、鋭い嘴(くちばし)のような歯を持つなど、形態的にも非常に個性的な進化を遂げています。
本図鑑では、世界最小のフグとして知られるアベニーパフューマーから、大型に成長するムブやファハカ、砂に潜る性質を持つテトラオドン類など、純淡水で飼育可能な種を収録しています。フグの仲間は非常に知能が高く、飼い主に懐くような仕草を見せる反面、強い縄張り意識や他魚への攻撃性を持つ種も多いため、混泳には注意が必要です。また、伸び続ける歯の摩耗を促すための餌の工夫や、種ごとの好む水質、レイアウトのポイントなど、彼らの健康を維持し、その豊かな表情を楽しむための飼育情報を詳しく解説します。
