後景草は、水槽レイアウトの最も奥に配置される背の高い水草の総称です。その主な役割は、視覚的な奥行きを作り出し、水槽という限られた空間をより広く、自然の風景に近いものへと昇華させることにあります。また、ヒーターやフィルターの吸排水パイプといった人工的な飼育器具を隠す目隠しとしての機能も備えており、美しいアクアスケーピングには欠かせない存在です。
代表的な種類には、成長が早くトリミングによって密度を高めやすいロタラやルドウィジアなどの有茎草、テープ状の長い葉が水面まで届くバリスネリア、そして大きな葉を広げるアマゾンソードなどが挙げられます。多くの後景草は成長スピードが速いため、水中の余分な栄養分を吸収してコケの発生を抑える水質浄化能力にも長けています。一方で、放っておくと水面を覆い尽くして前景の草に光が届かなくなるため、定期的なトリミングによる管理が重要です。剪定を繰り返すことで脇芽を増やし、ボリュームのある鮮やかな緑や赤の背景を作り上げることは、アクアリウムの景観を整える上での醍醐味といえるでしょう。
