オトシンクルスの仲間は、南米のアマゾン川流域を中心に分布する小型ナマズのグループで、吸盤状の口を使って流木や水草、ガラス面についたコケ(藻類)を舐め取るように食べる習性を持っています。その能力の高さから「水槽の掃除屋」として古くから重宝されており、水草レイアウト水槽には欠かせない存在です。一般的に流通している並オトシン(ヴィッタートゥスなど)に加え、白黒の縞模様が美しいゼブラオトシンや、より小型で可愛らしいバンブルビーオトシンなど、コレクション性の高い種類も数多く知られています。
本図鑑では、実用的なコケ取り生体としてだけでなく、観賞魚としても魅力的なオトシンクルスの仲間たちを紹介しています。彼らは非常に温和で、他の魚やエビを襲うことはまずありませんが、水槽内のコケがなくなると餓死してしまうことがあるため、人工飼料や茹でた野菜などを与える「餌付け」が飼育のポイントとなります。また、水質の急変には敏感な一面があるため、導入時の水合わせや定期的なメンテナンスが重要です。愛嬌のある顔つきと懸命にコケを食べる姿に癒やされる、オトシンクルスの深い魅力を詳しく解説します。
