侵略的外来種とは、本来の生息地から人間の活動によって意図的あるいは非意図的に他の地域へ持ち込まれた外来種のうち、地域の生物多様性や生態系のバランスを著しく乱し、在来種の生存を脅かす恐れのある生物の総称です。これらの生物は新しい環境において天敵が存在しないことが多く、爆発的な繁殖力や高い適応能力を駆使して分布を広げることで、在来種の捕食や生息場所の奪い合い、さらには交雑による遺伝的な攪乱を引き起こし、長年かけて築かれてきた自然界の秩序を破壊する要因となります。また、その影響は自然環境に留まらず、農林水産業への経済的被害や、人体の健康への脅威など、人間社会の安全な営みを阻害する深刻な社会問題としても認識されており、国際的な協力体制のもとで拡散防止に向けた厳格な法規制や防除活動が進められています。私たちがこの問題に向き合う際、入れない、捨てない、広げないという外来種被害防止三原則を徹底することは、単に特定の種を排除することではなく、その土地固有の豊かな自然環境と次世代へ繋ぐべき生命の連鎖を保護するための、現代社会における極めて重要な責務となっています。
