ライオンヘッドシクリッドとは、アフリカのコンゴ川流域に生息するハゼ型のシクリッドであり、成熟した雄の頭部に発達する肉座状の大きなコブがライオンの頭部を連想させる極めて特徴的な外見を持つ観賞魚です。急流域の環境に適応して浮き袋が退化しており、水底を跳ねるように移動するユーモラスな泳ぎ方や、岩の隙間を隠れ家として好む性質は、他の魚種にはない独自の生態的魅力を放っています。飼育にあたっては、酸素豊富な水流と十分なシェルターを確保することが重要であり、一度ペアが形成されると強い絆で結ばれ、献身的に稚魚を守るシクリッドならではの慈愛に満ちた繁殖行動を観察できることが、本種を育てる上での最大の醍醐味と言えます。
