バックトゥース・テトラは、南米のアマゾン川流域に広く生息するカラシンの一種であり、他魚の鱗を剥ぎ取って食べるスケールイーターという極めて特殊な食性を持つことで知られる、アクアリウム界でも非常に個性的な存在です。黄金色に輝く体側には大きな二つの黒い斑点が刻まれ、各鰭の鮮やかな赤色と相まって、一見すると非常に美しい鑑賞魚ですが、その性質は極めて攻撃的かつ俊敏であり、野生の厳しさを体現したような精悍な美しさを備えています。その特殊な食性ゆえに、他種との混泳は非常に困難ですが、本種同士を10匹以上のまとまった数で群泳させることで、個体間の争いを分散しつつ、水槽内を電光石火の如く泳ぎ回るダイナミックな光景を楽しむことが可能となります。飼育に際しては、その猛烈な遊泳能力による事故を防ぐための厳重な蓋と広めのスペースを用意し、高代謝を維持するための良質な給餌と清浄な水質管理を徹底することが、本種本来の輝きと躍動感を長期にわたって維持するための重要な鍵となります。
