ハチノジフグは、背中に描かれた黄色い「8」の字のような美しい模様が名前の由来となっている、東南アジア原産の汽水性フグです。フィギュアエイトパッファーの名でも親しまれ、成魚でも10センチメートルに満たない手頃なサイズと、好奇心旺盛で知的な振る舞いから、古くよりアクアリウムの世界で根強い人気を誇っています。飼育の最大のポイントは、生息環境に近い「汽水」の状態を維持することです。純淡水での長期飼育は免疫力の低下を招くため、人工海水の素を用いて海水の4分の1から3分の1程度の塩分を含んだ水質を用意することが推奨されます。食性は肉食性が強く、赤虫やクリルを好みますが、他のフグ同様に歯が一生伸び続けるため、時にはスネールや殻付きの貝を与えて歯を適切に摩耗させるケアが欠かせません。性格は個体差があるものの、フグの中では比較的温和な部類とされますが、やはり縄張り意識は持っているため、他魚と混泳させる場合は十分な隠れ家とスペースの確保が成功の鍵となります。飼い主の動きを追うような愛らしい仕草は、日々の生活に深い癒やしを与えてくれることでしょう。
