アロワナ目(Osteoglossiformes)は、恐竜のいた時代からその姿を大きく変えずに生き残ってきた、まさに「生きた化石」と呼ぶにふさわしい古代魚のグループです。最大の特徴は、グループの名称の由来でもある「骨舌(こつぜつ)」という特殊な構造にあります。これは舌の部分に硬い骨があり、それと口蓋の骨を噛み合わせることで獲物を保持したり砕いたりする仕組みです。このグループには、優雅な泳ぎで知られるアロワナをはじめ、世界最大級の淡水魚ピラルク、先に解説したバタフライフィッシュのような特異な形態を持つ種、さらには微弱な電気を感知して周囲を把握するエレファントノーズなど、驚くほど多様で専門化された進化を遂げた魚たちが含まれています。彼らはかつての超大陸ゴンドワナに起源を持ち、現在も南米、アフリカ、東南アジア、オーストラリアといった熱帯域の淡水域に広く分布しています。その原始的でありながら洗練された身体構造と、過酷な環境を生き抜くための高度な知性は、生物学の研究対象としてだけでなく、アクアリウムの世界においても時代を超えて人々を魅了し続けています。
